海謝美(うんじゃみ)とは
「海謝美(うんじゃみ)」は、かつて与論島で行われていた海神祭り(ウンジャン)の呼び名に由来し、「海に感謝して美しく」という意味を込めて名付けられた、毎朝の海岸清掃ボランティアグループです。名前の由来と、2017年から続く歩みを紹介します。
「海謝美」という名前について
「海謝美(うんじゃみ)」という名前には、「海に感謝して美しくしよう」という思いが込められています。奄美や沖縄北部に伝わる「うんじゃみ」という祭りの呼び名にも由来しており、与論島ではこの祭りは「ウンジャン」と呼ばれていました。
与論島には、海の神様を迎える「ウンジャン」という祭りが伝わっていました。
現在、その祭りを執り行う人はいませんが、私たちはその名を受け継ぎ、海への感謝を毎朝のごみ拾いという小さな習慣に込めています。
「ウンジャン」祭りとは
奄美群島や沖縄本島北部を中心に伝わる、海の神を迎える祭りです。旧暦7月ごろに行われ、豊作・豊漁・航海の安全を祈ってきました。地域によって呼び名が異なり、与論島では「ウンジャン」、沖永良部島では「ウンミ」、沖縄では「ウンジャミ」「ウンガミ」などと呼ばれます。
明治3〜4年頃(1870〜71年)、シニュグ祭りなど各地の御願(うがん)の祭りとともに地主神社へ合祀されました。儀式を担っていたノロ(祝女)の家系でも執り行い方が伝承されず、全島民参加型で復活したシニュグ祭りとは異なり、司祭者中心の儀式だったウンジャンは方法が失われたとされています。
活動しているメンバー
島にお住まいの方、子どもたち、旅行中の方まで、世代を超えて毎朝の海岸を巡っています。ひとりずつの紹介はメンバー紹介のページにまとめています。
メンバー紹介
人生の大先輩から、海謝美キッズまで。
会長をはじめ、長年活動するメンバーや、継続して参加する子どもたちを紹介します。
メンバー紹介を見る
連携・協力
鹿児島県や与論町役場、ヨロン島観光協会、学校、企業など、地域の皆さまと連携しながら活動しています。行政から国際交流、教育、観光まで、それぞれの立場を生かして協力いただいています。
- 行政
- 国際交流
- 地域
- 教育
- 観光客・訪問者
これまでの実績
毎朝の積み重ねに対して、県や町から表彰・感謝状をいただいています。
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鹿児島県から表彰
4回
2019年に「奄美地域づくり褒章」と「観光まごころ県民運動」(きれいな観光地づくり表彰)、2022年に「海岸愛護運動知事表彰」と「あなたが選ぶかごしま景観大賞」大賞を受けました。写真は2022年、かごしま景観大賞の表彰式です。
与論町から感謝状
2023年
町制施行60周年記念式典で、長年の海岸清掃活動に対して感謝状をいただきました。
毎朝、島の海岸へ
9年以上
2017年の開始から、天候の許すかぎり毎朝の清掃を続けています。雨や強風の日は中止しますが、翌朝からまた海岸を巡ります。
沿革
「海謝美」として活動開始
2017年4月、住民有志により団体「海謝美(うんじゃみ)」として活動を開始しました。
ごみ袋をふるさと納税で購入・支給
2017年10月7日、ふるさと納税を財源にごみ袋を購入し、支給する仕組みが始まりました。
総務省「ふるさと納税活用事例」として紹介
2018年5月、ふるさと納税を活用した取り組みが、総務省の活用事例として紹介されました。
県から2つの表彰
1月に鹿児島県大島支庁長から「奄美地域づくり褒章」を受章。12月には鹿児島県の「観光まごころ県民運動」で、きれいな観光地づくり表彰(美化清掃運動部門)を受けました。
サザンクロスセンターに展示コーナーを開設
2020年3月22日、サザンクロスセンター3階に海謝美の展示コーナーを開設しました。
鹿児島県海岸漂着物対策推進協議会に参加
2020年12月25日、鹿児島県海岸漂着物対策推進協議会に参加しました。
カリコム諸国との交流会
2021年3月17日、外務省の「対日理解促進交流プログラム」でカリコム諸国との交流会を行いました。
ASEAN諸国とリモート交流
2021年8月6日、同じく対日理解促進交流プログラムで、ASEAN諸国とリモートで交流しました。
震災漂着物の発見/受賞
東日本大震災の漂着物(プラスチック容器)を発見し報道されたほか、11月に「地球環境を守るかごしま県民運動推進会議」から表彰を受け、与論島の取り組み全体として「持続可能な観光地トップ100」に選出されました。
海岸愛護知事表彰/かごしま景観大賞
2月に「海岸愛護運動知事表彰」(鹿児島県)を受け、3月には第1回「あなたが選ぶかごしま景観大賞」で大賞を受けました。
与論町から感謝状
与論町の町制施行60周年記念式典で、長年の海岸清掃活動に対して感謝状をいただきました。
ラジオ体操優良団体等表彰
ごみ拾いの前に行うラジオ体操が評価され、2025年度の「ラジオ体操優良団体等表彰」を受けました。2024年度は365日のうち328日実施しています。詳細は実績のページで紹介しています。
学校・団体との活動が広がる
町内の小学校・与論中学校・与論高校の授業のほか、大学や陸上自衛隊、海外からの訪問チームとも一緒に海岸を清掃しました。11月24日には、1回の清掃としては過去最多の107名が参加しています。詳しくは実績のページで紹介しています。
今も、毎朝
雨天・荒天の日と年末年始を除き、毎朝、島の海岸を巡っています。島を一周する巡回は、2026年2月の時点で79周目に入りました。
今後の展望
海謝美グループは、これからも次のことを大切に活動していきます。
海岸清掃を毎日行い、与論島の綺麗な海を守っていきます。
島のすべての世代と一緒に活動し、島の文化を守り伝えていきます。
観光客・訪問者と一緒に活動・交流し、環境問題の現実を見ながら、将来に向けての対策を一緒に考え、実行していきます。
各行政機関と協力し、私たちの海岸清掃活動を世界各国に紹介し、海洋ごみの問題を一緒に考えていきます。鹿児島県海岸漂着物対策推進協議会に参加し、県の漂着物対策にも協力しています。
海謝美についてのよくある質問
はじめて海謝美を知った方から、よくいただく質問をまとめました。
「海謝美」はなんと読みますか?
「うんじゃみ」と読みます。「海に感謝して、美しく」という願いに、奄美・沖縄地方に伝わる「うんじゃみ」という祭りの名を重ねた名前です(与論島ではこの祭りを「ウンジャン」と呼びます)。由来は「海謝美」という名前についてで紹介しています。
どんな団体ですか?
与論島の住民有志による海岸清掃のボランティア団体です。2017年4月に発足し、毎朝、島の海岸を順番に巡って漂着ごみを拾っています。
いつから活動しているのですか?
2017年4月、住民有志によりボランティア団体「海謝美」として活動を始めました。
なぜ毎朝なのですか?
「イベントではなく、習慣にしたい」という考えからです。漂着ごみは毎日流れ着くので、年に何度かの大掃除より、毎朝少しずつ拾うほうが海岸をきれいに保てます。
シーグラスは拾わないと聞きました。なぜですか?
私たちが拾うのはプラスチックなどの人工物だけで、流木や海藻のように自然に還るものは拾いません。波に磨かれたガラス(シーグラス)も、浜辺で探すのを楽しみにしている方がいるため、あえて残しています。ごみ拾いと、海を楽しむ気持ちの両立を大切にしています。
