漂着ごみを知る
毎朝拾っているごみの多くは、島の人が捨てたものではありません。海を渡って、島の外から流れ着いたものです。
どれくらいのごみが流れ着くのか
海謝美は2017年から、毎朝、島の海岸を巡っています。1日に1〜2か所を清掃し、約1〜1.5か月で島を一周します。一巡して同じ海岸へ戻る頃には、新たなごみが流れ着いています。
- ごみ拾いの頻度
- 毎朝 約1時間(2017年〜)
- 1回で巡る海岸
- 1〜2か所
- 島を一周する期間
- 約1〜1.5か月
- 拾ったごみ
- 一か所にまとめ、トラックで海岸から運び出します
年度ごとの活動日数・袋数・参加人数は実績のページにまとめています。重量ではなく袋数で数えているため、ごみの種類によって同じ袋数でも重さは変わります。
何が流れ着くのか
回収するものの多くは、漁業・養殖用の資材や、生活で使われたプラスチック製品です。海上で割れたり砕けたりしながら、島へ流れ着きます。
中国のカキ養殖で使われる色とりどりの大型ブイ(通称カキブイ)は、空気が入ったまま踏む・叩く・切ると破裂するおそれがあります。見つけたときの注意点と、回収作業に携わる方向けの処理方法は、カキブイにご注意くださいで紹介しています。
意外なものまで、流れ着く
海岸に立っていると、ここがどれだけ広い海とつながっているかが分かります。これまでに流れ着いたもののうち、特に印象に残っているものを紹介します。
東日本大震災の漂着物
2021年、東北の漁港の名前が書かれた容器が、いくつも与論島の海岸に流れ着きました。震災の津波で流されたものとみられます。気仙沼・いわき・陸前高田からこの島までは1,500km以上。10年をかけて、海がここまで運んできたことになります。
ほかにも、こんなものが流れ着いています。
海岸で発見
「USN」と書かれたボート
赤崎海岸に、「USN PETT」と書かれたオレンジ色のボートが流れ着きました。USNはアメリカ海軍を指します。誰が、どこで使っていたものなのか。海岸に立つと、海の広さをそのまま突きつけられます。
拾わないもの
ごみを宿にしたヤドカリ
貝殻の代わりに、流れ着いたプラスチックを背負ったヤドカリ。ごみに見えても生きものの住処になっていることがあるので、動くものは一度よく見てから拾います。
国別に分ける
外国語のラベルのペットボトル
拾ったペットボトルを洗って並べると、中国語や韓国語のラベルが混じります。子どもたちとのワークショップでは、この分別を通して、島の海がどこまでつながっているのかを一緒に確かめました。
2023年
海外製のスプレー缶
中国語のラベルが残ったままのスプレー缶。ぷなぐらの海岸で拾いました。文字が読める状態で届くものからは、この海がどことつながっているのかが分かります。
漂着ごみは、島だけの問題ではない
毎朝の海岸清掃が教えてくれるのは、ここに流れ着くごみの多くが島の外から来ているということです。島の中でごみを減らすだけでは、浜はきれいになりません。
どれだけ拾っても、次の波がまた運んできます。
漂着ごみは、島の中だけでは終わらせられない問題です。
そのため海謝美では、ごみを拾うだけでなく、漂着ごみの現状を伝えることも活動の一つと考えています。島で目にした海岸の様子を、それぞれの地域で共有することも問題を知るきっかけになります。
私たちにできること
- 朝のごみ拾いに参加する申し込みは不要です。集合は6:00か6:30(季節によって変わります)で、軍手やトングが必要な方はお持ちください。ごみ袋は海謝美で用意しています。 はじめて参加する次の集合場所と時刻
- 「拾い箱」にごみを入れる散歩や観光のついでに拾ったごみを、島内8か所(船倉・皆田・寺崎・品覇・ウドノス・茶花・渡・赤崎)の木箱へ。あとから町の環境課が回収します。 設置場所を地図で見る
- 旅行プログラムで関わる滞在しながら島の暮らしも体験したい方に向けて、ボランティアツーリズムを通じて参加する道もあります。 旅行プログラムを見る
- 海岸で見たことを伝える海岸で撮影した写真や感想をSNSなどで共有することも、漂着ごみの現状を広く伝える機会になります。 Instagram活動ブログ
- 暮らしの中で使い捨てを減らす島に流れ着くペットボトルやプラスチック容器の多くは、日常生活から出たものです。使い捨て製品の利用を減らすことが、発生源での対策につながります。 何が流れ着くのかを見る
